ヒュスミーネー(古希: Ἀνδροκτασία, Hysmīnē)は、ギリシア神話の女神である。長音を省略してヒュスミネとも表記される。その名前は「戦闘」を意味する。

ヘーシオドスの『神統記』によると、不和と争いの女神エリスの娘で、ポノス(労苦)、レーテー(忘却)、リーモス(飢餓)、アルゴス(悲歎)、マケー(戦争)、ポノス(殺戮)、アンドロクタシアー(殺人)、ネイコス(紛争)、プセウドス(虚言)、ロゴス(空言)、アムピロギアー(口争い)、デュスノミアー(不法)、アーテー(破滅)、ホルコス(誓い)と兄弟。これらの神々はいずれも人々に害をなす、様々な災いの擬人化であり、したがってその神話が語られることは稀である。

ヒュスミーネーは、スミュルナのクイントゥスによるアキレウスの盾の描写に登場する。すなわちアキレウスの盾に恐るべき戦争を描いた箇所があり、そこではあらゆる場所で男たちと馬が殺戮され、地上すべてが血の海のようであった。ポボス、デイモス、エニューオーらは全身に血を浴び、不和の女神エリスは男たちを戦闘に駆り立て、復讐の女神エリーニュスは破壊をもたらす火の息を吐いていた。死神ケールはその周りで突進し、それに交じってタナトスが跳梁し、さらにそのそばでヒュスミーネーが不吉な唸り声を上げていたという。

ローマ神話のプーグナ(Pugna)に相当する。これはラテン語で「戦闘」の意である。ヒュギーヌスでは、ヒュスミーネー(プーグナ)はアイテールとガイアの娘に数えられている。

系図

脚注

参考文献

  • クイントゥス『ギリシア戦記』松田治訳、講談社学術文庫(2000年)
  • ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
  • ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
  • 『ヘシオドス 全作品』中務哲郎訳、京都大学学術出版会(2013年)

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