シレトコスミレViola kitamiana)は、スミレ科・スミレ属の植物の一種。

分布

北海道の知床半島にのみ分布し、高山の砂礫地のなかの非常に限られた環境に生育する。主な分布山岳地域は、硫黄山、知円別岳、東岳、遠音別岳である。遠音別岳の個体群は1975 年に確認された。

知床の固有種とされるが、択捉島に分布する Viola bezdelevae と同種である可能性も指摘されている。

特徴

草丈5-10cmの多年草。白い花の中央部が黄色となる。距がとても短い。花は7月から8月にかけて咲き、花柱は棒状で、基部は白である。和名は宮部金吾より命名された。花柱の形が単純であり、体細胞の染色体が12本であることから最も原始的な種類であると言われている。

北海道版レッドデータブックにおいて絶滅危急種に指定されている。

参考文献

  • 『北海道大百科事典 上』(北海道新聞社、1981)

関連項目

  • 日本の高山植物相

   


シレトコスミレ(すみれ想)

シレトコスミレ_2020 知床アルパ

シレトコスミレ(すみれ想)

シレトコスミレa

2008/07/01 知床;南岳