スキルヴィング(欧字名:Skilfing、2020年3月25日 - 2023年5月28日)は、日本の競走馬。2023年の青葉賞の勝ち馬である。

馬名の意味は、北欧神話の主神オーディンの別称。高座につくものの意。母名より連想。

戦績

2022年10月15日、東京競馬場第5レースの2歳新馬戦(芝2000m)で、クリストフ・ルメールを背にデビューし2着。1か月後、再びルメールとのコンビで同競馬場・同距離の2歳未勝利戦に出走し、初勝利を収めた。

2023年となり3歳シーズンは2月5日の1勝クラス・ゆりかもめ賞より始動し、2連勝を達成。

次走は初の重賞挑戦で4月29日に東京競馬場で行われた青葉賞に出走。中団の後方をリズムよく追走してじっくりと脚を溜め、直線で抜け出し内で食い下がっていたハーツコンチェルトに1/2馬身差をつけゴール。3連勝での重賞初制覇を飾ると共に、ダービーの優先出走権を手にした。

5月28日の東京優駿では1枠2番に入り、単勝4.5倍の2番人気に支持される。レースは中団からやや後方よりで運び、3コーナーから前に並びかけるも、直線で反応せず、ブービーから3秒離された最下位17着(18頭立てのレースだったが、ドゥラエレーデがスタート直後に躓き、鞍上の坂井瑠星が落馬し競走中止)で敗れた。その後、ゴールを過ぎルメールが下馬した直後によろめいて第1コーナー付近で倒れ込み、死亡した。JRAによる公式発表ではレース中に急性心不全を発症したものとされた。

スキルヴィングの死亡を受けて、管理する木村哲也調教師は「馬は一生懸命に走り、頑張ってくれました。おそらく長く苦しまずに天に旅立ったのだと思います。期待の大きな馬で、ダービーだけでなく、この先もと思っていただけにとても残念ですし、胸が苦しいですが、天国で幸せに過ごしてくれることを心から願っています」とコメントした。また、全てのレースでコンビを組んだルメールも自身のInstagram投稿で「今日、Skilfingを失ったことは残念です。素敵な馬で、みんなに惜しまれるでしょう」と投稿している。

競走成績

以下の内容は、JBISサーチおよびnetkeiba.comの情報に基づく。

血統表

  • 3代母ソニンクを祖とする牝系からは多数の活躍馬が出ており、ディアドラ、ロジユニヴァース、ソングライン、ジューヌエコール、ランフォルセ、ノーザンリバー、フリームファクシなどが近親にあたる。

脚注

注釈

出典

関連項目

  • サチカゼ - 1961年秋の天皇賞にて、心臓麻痺が原因でレース直後に死亡。
  • タガノジンガロ - 2015年のJBCスプリントにて、急性心不全が原因でレース直後に死亡。

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ

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