イハルクトスクス(学名:Iharkutosuchus)は、絶滅したワニ形上目正鰐類の基盤的な属。化石はハンガリーのバコニー山脈に分布する上部白亜系サントニアン階の Csehbánya Formation で発見された。
特徴
イハルクトスクスはほぼ完全な頭蓋骨であるホロタイプ標本 MTM 2006.52.1 に基づいて記載されており、他に部分的頭蓋骨、単離した頭蓋骨の骨、および無数の歯が知られている。イハルクトスクスは小型のcrocodyliformであり、頭骨長は11.1センチメートル、推定全長は0.8メートルである。 頭蓋骨は上下に低く、吻部は短い。イハルクトスクスの特徴として異歯性があり、本属の歯のいくつかはは哺乳類と同様に複数の咬頭を有していて複雑な形状をなす。頭蓋骨の構造からは、下顎を動かして食べ物を擦り潰すことが可能であることが示唆され、繊維質の植物性物質を摂食したことが歯の形状も合わせて考えられる。
分類
本属は2007年にAttila Ősi らが記載し、タイプ種は László Makádi にちなんだ I. makadii とされた。2011年の系統解析では、イハルクトスクスは基盤的な正鰐類であるハイラエオチャンプサ科に置かれた。以下にクラドグラムを示す。
出典



